オンライン英会話でよく聞く「カランメソッド」。
カランメソッドってどんな方法なの?効果はあるの?
この記事ではこういった質問に答えます。
結論からいうと、「カランメソッドにこだわる必要はない!」です。
通常より4倍の速さで英語が身につく、とうたわれていることがありますが、カランメソッドの英語の公式ページにはそのような記載はありません。
4倍、というのがどこから来ているかというと、カランメソッドのレッスンで話される会話の量が通常のレッスンに比べて4倍だということ。それは、カランメソッドは先生が質問を繰り返すことや、スピードが速いこと、間髪いれずに即座に答えなければいけない、というところから来ています。
詳しく解説しますが、その前にカランメソッドについて知りたいという方むけに、カランメソッドとはどのような英語学習法なのかを説明していきます。
もう知ってるよ!という方は、飛ばしてください。
カランメソッドって何?どんなことをするの?
カランメソッドは効率的な英語学習法
カランメソッドは他の学習方法とは大きく異なります。
ただ座って授業を聞いたり、本で文法を学んだりすることはありません。
あるいは、英会話にありがちな、自分の知っている単語と文法だけで会話するフリートークでもありません。
常に先生の発する言葉に耳をかた向け、自分でも発声していきます。
何度も繰り返す!
カランメソッドの特徴は「何度も繰り返す」こと。
新しい単語や文法を身につけるためには、何度も聞いて、見て、使ってみること。
そうすることで、あっと自分のものになり、自然に口から出てくるようになります。
すでに知っている単語や文法を使いながら、新しい言葉や文法を学べるように、繰り返して学習するのがカランメソッド。
何度もでてくるので、最初に出てきた時に完璧に覚える必要はありません。
繰り返すたびに簡単になっていきます。
自然なスピードの英語を聞いて話す
カランメソッドでは、先生はゆっくり話してくれません。
自然なスピードを聞くことで頭の中で一度日本語に訳してから理解するということがありません。
また、先生のすぐあとに同じ文法を使ってぱっと答えないといけないので、頭で文を訳して答える時間はありません。
スピーキングの練習も独特
オンライン英会話でありがちなフリートークでは、生徒はすでに知っている単語と文法のみを使って文章を組み立てます。
それでは、英会話力はなかなか伸びません。
カランメソッドでは、新しい文法や単語を使って先生が質問したことに対して、同じ文法と単語を使って答えをいいます。
そのため、新しい単語や文法がどんどん身につくようになっています。
間違いはその場で正してくれる
カランメソッドでは、間違いはすぐに指摘して、その場で修正してくれます。
カランメソッドを特におすすめしない理由
方法としては悪くないものです。
確かに、英会話でありがちな「フリートーク」だけでは新しい語彙やフレーズなどが身につきにくいです。
でも、ほとんどの英会話がテキストを使い、それぞれのカリキュラムを持っていることを考えると、カランメソッドが特にすぐるれているといえる充分な証拠はありません。
「4倍速」には何の根拠もない
日本のサイトでは「4倍速で英語が身につく」とうたわれていることがありますが、そもそも英語習得のスピードやスタート時点のレベルは人それぞれで、、何をもって習得したといえるのかもはっきりと定義しづらい。
4倍の量の言葉を同じ時間内で聞いたとして、4倍速で身につくとは限りません。
「4倍の速さで身につく」という点について、科学的根拠はありません。
日本でカランメソッドを採用しているオンライン英会話はほとんどネイティブ講師ではない
日本でカランメソッドを採用しているオンライン英会話にはネイティブキャンプ、イングリッシュベル、ジオスオンライン、QQイングリッシュなどがあります。
全て「ネイティブではない先生がおしえている英会話」になります。
追加料金を払えばネイティブ講師からレッスンを受けることもできますが。
ここが一番のネックです。
例えばネイティブキャンプのレッスン風景を見ると、
「Am I kim?Am I kim? Yes, You are Kim.」
「Have I got two eyes? Have I got two eyes? Yes, You’ve got two eyes.」
(私はキム?私はキム? ええ、あなたはキムよ。)
(私には目が2つある? 私には目が2つある?ええ、あなたには目が2つあるわ。)
という、記憶喪失にでもなってしまったかのような不思議な例文が使われています。
カランメソッドの英語ページで使われている例文では、対象がビギナーではないからか、もう少しまともな文章です。
もう少し実践的な文でやって欲しいところ・・・
一方、カランメソッドの公式ページでは
With the Callan Method you will learn not by studying (memorising lists of vocabulary, grammar rules, etc.) but by communicating and interacting with native speakers.
とあります。つまり、本来のカランメソッドはネイティブが教えるものなのですが、不思議と日本ではネイティブ講師がカランメソッドをやっている英会話はほぼありません。
オンライン英会話を選ぶなら、ただアウトプットするための相手が欲しい、と言う場合を除き、ネイティブの講師からレッスンを受けられるものを選んだ方が得策。
フィリピン人講師は英語レベルにバラつきがあり、かなりの頻度で間違った英語を話しているからです。発音もネイティブとはかなり違うので、オンライン英会話で英語を身につけたいと思うなら、Cambly(キャンブリー)など、ネイティブからレッスンを受けられるオンライン英会話を選びましょう。
カランメソッドは子供向けではない
ネイティブキャンプ、イングリッシュベル、ジオスオンライン、QQイングリッシュ はカランメソッドを採用していますが、子供向けコースでは特にカランメソッドで教えているわけではありません。
カランメソッドはネイティブのスピードで聞き取り、とっさに答えないと答えを先生が話しはじめます。
ある程度の英語力がなければついていけないでしょう。
子供には向いていない方法なので、カランメソッドを採用しているオンライン英会話でも、子供向けコースは別のようです。
(イングリッシュベルではカランメソッドから派生したDMEを採用しており、子供向けコースでもDMEを採用しています。)
子供(特に小学生)向けのおすすめ英語教材やオンライン英会話を知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
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